LYRIC

どこへ行っても呑めない時代 〜1920年・禁酒法の悪夢

なんのつもりで俺達にこんな仕打ち!!! うまい酒を奪い上げるのか?! 百歩譲っても名案とは思えぬ、孫の代にまで笑われる決まりごと。ヘイ、ミスター大統領フーヴァー! それが何の為の第十八条? 山奥の月の下ではドブロクの蒸留が盛んだし、その酒は人目を逃れアル・カポネのフトコロに運ばれる。難儀の末に手に入れてもおかしなものが無理矢理に混ぜられて、雑味の苦さだけでとうてい呑めるほどじゃない! 酒をこよなく愛する者よ! 今は耐えがたきを忍び、それでも喉が乾くのならば、涙を呑んでテキサス・バーボンの恵みに祈りを捧げて、サン・アントニオの夜明けを待つしかないのだ! 闇酒でチャールストンは踊れまい。まして骨付きの肉も味気なかろう。万が一に美酒にありつけても、連邦捜査官が取り締まる! 赤い鼻は「堕落もの」で千鳥足は「面汚し」。悪たれよばわりされた上に肩身が狭いご時世ときた。誰も大声で歌をうたったり夢を語ったりしなくなったさ! ブーツの底にボトルを隠し、これぞ清めの雫なり。それでも酒が呑みたいのなら、忘れもしないモンタナ・ウィスキィーの香りに心を寄せて、ヘレナ渓谷の日の出を待つしかないのだ! 酒をこよなく愛する者よ! 今は耐えがたきを忍び、それでも喉が乾くのならば、涙を呑んでテキサス・バーボンの恵みに祈りを捧げて、サン・アントニオの夜明けを待つしかないのだ!

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