LYRIC

悲しき二等兵

麓から峠に続く獣道 薄く白い霧が立ちこめて
敵陣の影に怯えながらも進む

重たい鉄の武器 風はつらく吹き あえなく息絶えた仲間たち
最愛の人の写真を胸に眠る

 名もない悲しみの二等兵 その魂は夜空のいずこへ
 山あいの谷間の百合の花畑にはかつて
 銃声が鳴り響いていた
 遠い国の物語

刃を衝き付け 鉛を撃ち込み 家を燃やし 人を飼い馴らし
勝利者はまぶしい英雄の称号を得る

二度とは会えないことを知りながら 君の住む国を守るため
争わざるをえない運命の哀れさよ

空は青く澄み 傷はひどく痛み 明日より先が消えてゆく
広い野原に涙の種子を埋める

 忌まわしき「戦」のひと文字よ その償いを我々で補う
 志半ばで散ったあの若い夢は どこの誰が摘み取る?

 名も知られない悲しみの二等兵 その魂は夜空のいずこへ
 山あいの谷間の百合の花畑にはかつて
 銃声が鳴り響いていた
 遥か昔の物語

歌詞一覧へ