瓦礫の町並みは砂ぼこり
革命は滞り
人々は肩を落としながら 今を強く生きる
敵と味方を隔てるものは
理由なきわだかまり
見回りの犬どもの目を盗み きつい酒をあおろう
路地裏に響くチェロ
物悲しきその音色
禁断の恋人たちの 許されぬ愛を奏でよ
兵隊たちの列は崩れずに
足並みは乱れない
民族の誇りとやらを楯に 巧みに操られる
街角は灰色の曇り空
争いの束の間に
蔵の隅の奥に隠していた 果実をむさぼろう
路地裏に響くチェロ
憂いに満ちたその音色
弱き民の怒りをのせて 絶望に襲いかかれよ
路地裏に響くチェロ
物悲しきその音色
禁断の恋人たちの 許されぬ愛を奏でよ